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トレーディング素人のエンジニアがフルスクラッチでシストレツールを開発・運用する予定のブログです。

移動平均乖離率インジケータとして優秀なの?リターンの相関関係について調べてみたよ。

今回はUSDJPYの移動平均乖離率とリターンとの関係性について調べて見ました。移動平均乖離率はうまく機能するとの文面を見受けましたが、実際にどれくらい機能しているものなのかよくわからないサイトが多く見受けられたので、実際にどんなものになるのか試して見ました。

使用したデータは前回と同様histdata.comから。

仮説

移動平均乖離率が有効に機能しているならば、N期間後のリターンとの間に何らかの相関関係が存在しているはず。因果関係があると言えるかはまた別の問題となりますが、まずは取っ掛かりとしては十分でしょう。 定常的な相関関係になってはいないはず。そんな簡単に定常的な相関になっていたら予測なんてもっと簡単にできてるはずだよね。

検証方法

年(2014-2016)、タイムフレーム(10Min-1D)、移動平均期間(5-200)、リターン計測期間(1-100)、の4項目(計4284)で相関係数を算出してみました。

結果

興味深い結果になりました。年によって大きく相関のトレンドが変わっているみたいですね。2014, 2016年は負の相関関係、2015年度は性の相関関係の年だったようですね。

相関分布図 2014-2016/USDJPY/1Hour

青=2016, 赤=2015, 緑=2014年になります。年に酔って大きく相関の方向性が変わっていることがよくわかりますね。

Kobito.WErWQU.png

相関分布図 2016/USDJPY/10Min,15Min,30Min

10Min=赤, 15Min=緑, 30Min=青

Kobito.tPv5OE.png 15-25の移動平均期間、リターン計測期間あたりに負の相関が強そうな箇所が散見されますね。

相関分布図 2016/USDJPY/1H,3H,6H

1H=赤, 3H=緑, 6H=青

Kobito.o0avtd.png

6Hの外れ値は計測期間がタイムフレームに対して短すぎたための結果ですかね。全体的に見にくくなってはいますが、長期のリターン計測期間ほど、負の相関関係になっている傾向がありますね。

考察

  • 相関の強い期間、弱い期間が時期、移動平均期間、リターン計測期間によって分布している。
  • 同一時期でも、移動平均期間やリターン計測期間によっては相関が逆になる場所も存在している。
  • 期間によって相関の方向や、強さが大きく変化しているのでマーケットの特徴をよく表してくれているような気がします。単体では全く使い物にならないので、他のインジケータと組み合わせて使いましょう。

以上。

あとがき

先週末に、予測性能が90%以上出るモデルができて、未来の値の先読みをしているバグを見つけるために2,3時間費やしました。辛い。jupyter notebookで気軽に書いているとたまにこういうことになって、ユニットテストの大切さが身にしみます。

AutoEncoderで次元圧縮して、K-Meansで分類して勝てるマーケットを探すみたいなことをしていたのですが、あまり成果はよくありませんでした。取引機会の~2%で56%で予測できるはできるモデルができた気がしたのですが、あまりにも取引頻度が少なすぎたのでウォークスルーテスト走らせる前に一度断念して、迷走中です。

そのことについてもブログ書きたいなと思いつつ。